離婚してから子どもとは月に一度の面会になりました。
「父親らしさ」って何だろう?どうやって子どもとの関係を続けていけばいいんだろう?
離婚当初は、そんなことばかり考えて悩んだ日々でした。
毎日一緒にいた子どもと、月に一度しか会えなくなる。
この現実をどう受け入れ、どう向き合っていけばいいのか分からなかったんです。
今でも正解は分からないし、まだまだ試行錯誤の日々です。
でも、同じように悩んでいる人の参考になればと思い、僕の体験をまとめてみました。
完璧な父親ではないけれど、離れて暮らしても子どもとの関係を大切にしたい。
そんな気持ちで続けていることを、お伝えします。
① なぜ月1回しか会えないのか
まず、なぜ月1回の面会になったのか、その背景をお話しします。
面会頻度を決めた現実的な事情
親権は元妻が持ち、子どもは元妻と一緒に暮らしています。
僕は一人暮らしで、元妻の住まいからは電車で1時間ほどの距離です。
話し合いの中で、面会頻度について以下のような事情を考慮しました:
- 子どもの生活リズム:学校、習い事、友達との時間を優先
- 元妻の負担:毎週だと準備や調整が大変
- 距離的な制約:往復の時間と交通費
- 僕の仕事:平日は残業も多く、土日が現実的
最初は「週に1回は会いたい」と思っていました。
でも、現実的に考えると月1回が妥当だったんです。
「もっと会いたい」気持ちと現実のギャップ
正直言って、月1回では物足りません。
子どもの成長を間近で見ていたいし、もっと一緒に時間を過ごしたい。
でも、「もっと会いたい」という僕の気持ちを優先して、無理な頻度にしてしまうと:
- 子どもにプレッシャーを与えてしまう
- 元妻との関係が悪化する可能性
- 面会自体が義務的になってしまう
- お互いに負担が大きくなる
子どもファーストを選択した理由
一番大切なのは「子どもにとって何がいいか」だと思いました。
子どもが新しい生活に慣れることを最優先に考え、面会も「楽しい時間」として感じてもらえる頻度にしたかった。無理をして頻繁に会うより、月1回でもいい時間を過ごす方が子どものためになると判断しました。
これは今でも正しい選択だったと思っています。
② 月1回の面会で僕が心がけていること
限られた時間だからこそ、大切にしていることがあります。
子どもが「安心して楽しめる空気」を作る
面会の時間は、子どもにとって「リラックスできる特別な時間」にしたいと思っています。
そのために心がけているのは:
- 明るい表情で迎える:僕が緊張していると子どもにも伝わる
- 子どものペースを尊重:やりたいことを優先させる
- プレッシャーを与えない:「楽しまなきゃ」と思わせない
- 自然体でいる:無理に「いい父親」を演じない
最初の頃は「短い時間で父親らしいことをしなきゃ」と力んでいました。
でも今は、ただ一緒にいる時間を大切にするようにしています。
質問攻めNG、相手のペースを大事にする
久しぶりに会うと、ついいろいろ聞きたくなってしまいます。
「学校はどう?」「友達は?」「勉強は?」
でも、これは逆効果だと気づきました。
- 質問攻めは子どもを疲れさせる
- 「答えなきゃいけない」というプレッシャーになる
- 自然な会話の流れを妨げる
- 面会が「尋問の時間」になってしまう
今は、子どもが話したそうなときに聞くようにしています。
無理に話を引き出そうとせず、一緒にいることを楽しむ。それだけで十分だと思うようになりました。
「何をするか」より「どう過ごすか」が大事
以前は「特別な場所に連れて行かなきゃ」「楽しい体験をさせなきゃ」と考えていました。
でも最近は、場所や内容よりも「一緒にいる時間の質」を重視しています。
- 近所の公園でも十分:子どもと話しながら散歩するだけでも価値がある
- 子どもの好きなことに付き合う:僕が決めるより、子どもがやりたいことを優先
- ゆっくりした時間:忙しくスケジュールを詰め込まない
- 「いつもの父さん」でいる:特別なことをしようと張り切りすぎない
カフェで一緒にケーキを食べながら他愛もない話をする。
ゲームを一緒にやって、子どもに負ける。
そんな何気ない時間が、実は一番大切なんだと感じています。
③ 面会がうまくいかない時期もあった
順調にいっているようでも、実際には困難な時期もありました。
子どもの反応がよそよそしい時期
離婚から半年ほど経った頃、子どもの態度がよそよそしくなった時期がありました。
会話も弾まないし、つまらなそうな表情をしている。
「早く帰りたい」と言われたこともあります。
その時は本当にショックでした。
- 「もう父親として必要とされていないのかな」
- 「離婚したことで子どもとの関係が壊れてしまったのかな」
- 「面会をやめた方がいいのかな」
- 「僕が無理に会おうとすることで、子どもを困らせているのかな」
眠れない夜が続きました。
自分の期待が重荷になっていたと気づく
しばらく悩んだ末、ある友人に相談しました。
その時に言われたのが「期待しすぎているんじゃない?」という言葉。
振り返ってみると、確かにそうでした。
- 「楽しんでもらわなきゃ」というプレッシャーを自分が感じていた
- 子どもにも「楽しそうにしてほしい」という期待をかけていた
- 「父子の絆を感じられる会話をしたい」と無意識に求めていた
- 子どもの自然な感情を受け入れられていなかった
子どもだって、いつも元気で楽しい気分でいるわけじゃない。
大人だって機嫌の悪い日があるように、子どもにもそんな日があって当然です。
距離を取りつつ、関係は諦めないスタンス
それからは、もう少し気楽に考えるようにしました:
- 無理に盛り上げようとしない:つまらなそうでも、それはそれで受け入れる
- 子どもの気分に合わせる:話したくないなら無理に話さない
- 長期的な視点を持つ:今日うまくいかなくても、続けることに意味がある
- 自分の感情と距離を置く:一喜一憂しすぎない
不思議なことに、僕がそう思うようになってから、子どもも自然に接してくれるようになりました。
僕の緊張や期待が、子どもにもプレッシャーとして伝わっていたのかもしれません。
④ 子どもとの関係をつなぐためにやっていること
月1回の面会以外にも、関係を続けるためにやっていることがあります。
面会がない月でも手紙やプレゼントでつながりを
直接会えない時間の方が長いので、他の方法でも「つながり」を感じてもらおうと思っています。
- 誕生日やクリスマスのプレゼント:事前に元妻と相談して選ぶ
- 時々の手紙:長い文章でなく、短いメッセージカード程度
- 季節の便り:「桜が咲いたよ」「雪が降ったね」といった日常の共有
- 写真の共有:面会の時の写真を現像してプレゼント
手紙は月に1回程度、無理のない頻度で送っています。
「元気にしてる?」「お父さんも元気だよ」といった簡単な内容ですが、子どもが覚えていてくれることが多くて嬉しいです。
「あなたの味方だよ」と伝える継続的な姿勢
離れて暮らしていても、「お父さんはいつでもあなたの味方」ということを伝え続けたいと思っています。
具体的には
- 否定的な言葉を使わない:元妻や新しい環境について悪く言わない
- 子どもの選択を尊重する:「あなたが決めたことなら大丈夫」と伝える
- 困った時の相談相手になる:「何かあったらいつでも連絡して」と伝える
- 成長を認める言葉をかける:「大きくなったね」「しっかりしてるね」など
これらは面会の時だけでなく、手紙やちょっとした連絡の時にも心がけています。
将来を焦らず、今できる小さな積み重ね
「将来子どもとどんな関係になれるか」は正直分かりません。
でも、焦っても仕方ないので、今できることを続けていこうと思っています。
- 継続すること:たとえ反応が薄くても、関わり続ける
- 子どもの変化を受け入れること:成長とともに関係も変わっていく
- 自分なりのペースを守ること:無理をして続かなくなるより、長く続けられる方法を選ぶ
- いつか分かってもらえると信じること:今は理解できなくても、大人になれば分かってくれるかもしれない
子どもが成人した時に「お父さんはいつも僕(私)のことを気にかけてくれていた」と思ってもらえれば、それで十分だと思っています。
まとめ:離れても「父親」はやめなくていい
離婚して子どもと離れて暮らすようになった時、「もう父親として何もできないんじゃないか」と思いました。
でも、一緒に住んでいなくても、父親であることは変わらないんだと今は思います。
形は変わっても、関係は続いていく
毎日一緒にいた頃とは違う形だけれど、それでも父子の関係は続いています。
- 時間は短くても、質の高い関わりを持てる
- 離れているからこそ、お互いを大切に思える
- 子どもにとって「特別な存在」でいられる
- 長期的な視点で関係を築いていける
子どもの人生に関わり続ける覚悟
子どもの人生はこれからまだまだ長いです。
進学、就職、結婚、子育て…いろんな節目があるでしょう。
その全てに関わることはできないかもしれませんが、可能な限り関わり続けたいと思っています。
子どもが「困った時に相談できる人」の一人でいられたら、それで十分です。
面会に悩むサレパパたちへ
同じように子どもとの面会に悩んでいる方に伝えたいのは、「焦らなくていい」ということです。
- 完璧な父親でなくていい:できることから始めればいい
- 結果を急がなくていい:関係づくりには時間がかかる
- 他と比較しなくていい:あなたなりの関わり方でいい
- 続けることに意味がある:小さな積み重ねが大切
僕もまだまだ手探りですが、子どもとの関係を諦めることはしたくありません。
形は変わっても、父親として子どもの人生に関わり続けていきたいと思っています。
同じような状況の方が、少しでも前向きになれるきっかけになれば嬉しいです。
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