離婚しても、心がなかなか追いつきませんでした。
昼間は落ち着いていても、夜になると夢に出てくる元妻の姿。
結婚していた頃の幸せな場面だったり、離婚を決めた時の辛い記憶だったり。
目が覚めると、なんとも言えない重い気持ちに包まれていました。
僕はしばらく、毎晩のようにフラッシュバックに悩まされていました。
「もう終わったことなのに、なんで忘れられないんだろう」
「いつまでこの状態が続くんだろう」
そんな日々を過ごしながら、いろいろ試行錯誤してきました。
この記事では、僕が実際に試して効果を感じた”心の整理術”を共有します。
同じように辛い夜を過ごしている方の参考になれば嬉しいです。
① 無理に忘れようとしない
最初に気づいたのは、「忘れたい」と思うほど、意識がそこに向かってしまうということでした。
「元妻のことを考えちゃダメだ」「夢に出てこないでほしい」
そう思えば思うほど、なぜか頭から離れなくなる。
心理学でも「シロクマ効果」として知られている現象だそうです。
「白いクマのことを考えてはいけません」と言われると、余計に白いクマが頭に浮かんでしまうアレです。
まずは自分を許すことから
ある時、思い切って考え方を変えてみました。
- 夢を見るのは正常な反応:長い間一緒にいた人だから当然
- 無理に忘れる必要はない:時間が解決してくれるまで待つ
- 自分を責めない:フラッシュバックが起きても「ダメな自分」ではない
- 回復の過程だと受け入れる:心の傷が治っている証拠だと考える
この考え方に変えてから、少しずつ気持ちが楽になりました。
「忘れなきゃ」というプレッシャーがなくなると、不思議と夢を見る頻度も減っていったんです。
心理学的にも「受け入れる」方が効果的
後で調べて分かったのですが、心理学的にも抑え込むより”受け入れる”方が回復は早いとされているそうです。
「マインドフルネス」という考え方では、感情や記憶を無理に消そうとするのではなく、「今そういう気持ちがあるんだな」と客観視することが大切だと言われています。
② 夢を記録して「外に出す」
次に試したのが、夢の内容を記録することでした。
毎朝、起きてすぐに夢の内容をノートにメモする。
誰にも見せない前提で、思い出せる範囲で書き出していました。
書くことの効果
最初は「書いても意味あるの?」と思っていましたが、続けてみると確かに効果がありました。
- 頭の中の整理:モヤモヤしていた感情が言語化される
- 客観視できる:書いた内容を読み返すと、冷静に見られる
- パターンが見える:どんな時に夢を見やすいかが分かる
- 外に出す感覚:頭の中から紙に移すことで軽くなる
記録におすすめのアイテム
夢日記には、枕元に置いておける小さなノートが便利でした。
起きてすぐに書けるように、ペンと一緒にベッドサイドに置いていました。
📔 おすすめの記録用ノート
モレスキンの小さなノートブックや、無印良品のコンパクトノートなど、持ち運びしやすいサイズがおすすめです。表紙が固く、書きやすいものを選ぶと長続きします。
モヤモヤの正体を言語化する
書いているうちに気づいたのは、「なんとなく辛い」と思っていた感情にも、実は色々な種類があるということでした。
寂しさ、後悔、怒り、諦め、安堵感…
複雑に絡み合った感情を一つずつ分解していくことで、気持ちが整理されていきました。
③ 安眠環境の見直し
フラッシュバックを和らげるために、入眠環境を見直すことも効果的でした。
良質な睡眠は、心の回復にも直結します。
夢の内容をコントロールすることはできませんが、安らかに眠れる環境を作ることはできます。
安眠のために取り入れたこと
- 寝室の香り:ラベンダー系のアロマでリラックス効果
- 寝る前のルーティン:毎日同じ時間に同じことをする
- 音声コンテンツ:頭を空っぽにする瞑想音声やヒーリング音楽
- 寝具の見直し:肌触りの良いシーツや枕で物理的な快適さを確保
特に効果があったアロマテラピー
中でも一番効果を感じたのがアロマでした。
ラベンダーの香りには科学的にもリラックス効果があると証明されています。
🌿 愛用しているアロマ
生活の木のラベンダー精油を愛用しています。ディフューザーで部屋全体に香らせたり、枕に1滴垂らしたりして使っています。天然100%の精油なので、安心して使えます。
頭を空っぽにする音声コンテンツ
寝る前に考え事をしてしまうのを防ぐため、音声コンテンツも活用しました。
- 瞑想アプリ:「Calm」「Headspace」などの睡眠瞑想
- 自然音:雨音、波音、森の音などの環境音
- 読み聞かせ:Audibleの朗読で意識を本の内容に向ける
- 音声配信:Voicyの癒し系コンテンツ
🎧 おすすめ音声サービス
Amazon Music Unlimitedには「睡眠」「リラクゼーション」専用のプレイリストが豊富にあります。無料体験もあるので、一度試してみる価値があります。
④ 「嫌な記憶に効く行動」を取り入れる
フラッシュバックが起きた時の対処法として、「身体の感覚に集中する行動」を取り入れました。
これは精神科でも推奨される方法で、五感を使って「今ここ」に意識を向けることで、過去の記憶から離れる効果があります。
具体的な対処行動
フラッシュバックが来そうになったら、すぐに実行できる行動を決めておきました。
- 散歩:外の空気を吸って、足の裏の感覚に集中
- 筋トレ:腕立て伏せやスクワットで体に負荷をかける
- 料理:材料を切る感覚や香りに意識を向ける
- シャワー:水の温度や流れる音に集中
- 冷水で手を洗う:冷たさで一気に現実に戻る
「環境を変える」ことの重要性
フラッシュバックが起きやすいのは、決まった場所や時間帯であることが多いです。
僕の場合は、夜のリビングで一人でいる時間でした。
そういう時は思い切って環境を変える。散歩に出かけたり、カフェに行ったり、友人に連絡してみたり。
「同じ場所で同じことを考え続ける」のを避けることで、負のループから抜け出せました。
運動の効果
特に効果的だったのは運動でした。
軽いジョギングや筋トレをすると、エンドルフィンという「幸せホルモン」が分泌されて、気分が改善されます。
💪 自宅でできる運動アイテム
ヨガマットがあれば、筋トレやストレッチが快適にできます。厚めのものを選ぶと膝や腰への負担も軽減されます。YouTubeの運動動画と組み合わせれば、ジム代も節約できます。
⑤ 「誰かとつながる」ことの大切さ
一人でいる時間が長いと、どうしてもネガティブな思考に陥りがちです。
孤独感がフラッシュバックを強くすることも分かりました。
でも、いきなり誰かに相談するのはハードルが高い。
そんな時は「聞くだけでもOK」な方法から始めました。
まずは「聞く」ことから始める
- 音声配信:Voicyやstand.fmで他の人の体験談を聞く
- ポッドキャスト:離婚や人生について語る番組を探す
- オンライン会話:Clubhouseやリアルタイム配信で人の声を聞く
- コミュニティ参加:SNSの離婚経験者グループを見る(発言は後から)
「自分だけじゃないんだ」と感じることで、孤独感が和らぎました。
専門家への相談も選択肢の一つ
ある程度落ち着いてきたタイミングで、カウンセリングも受けてみました。
プロの客観的な視点は、やはり友人や家族とは違う価値がありました。
🧠 ひとりで抱え込まないでください
離婚後、心の整理がつかずに苦しんでいる方も少なくありません。
でも、身近な人には話しづらい・誰かに頼るのは恥ずかしい──そんなときに頼れるのが、オンラインカウンセリングです。
最近は、顔出し不要・匿名OK・スマホで完結できるサービスも増えており、特に「ココナラ」は心理士や同じ経験を持つカウンセラーに相談できると話題です。
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段階的なつながり方
人とのつながりも、段階的に増やしていけばいいと思います。
- 第1段階:音声やテキストで他人の体験を聞く・読む
- 第2段階:匿名でコメントやメッセージを送る
- 第3段階:オンラインで顔を出して話す
- 第4段階:リアルで会って話す
僕は第2段階から第3段階に進むのに時間がかかりましたが、それでも十分効果がありました。
まとめ:向き合い方を変えることで楽になる
元妻が夢に出てくるのは、心が回復途中である証拠だと今は思っています。
忘れる必要はない。少しずつ「思い出しても平気」になればいい。
そんな風に考えられるようになるまで、約1年かかりました。
僕がフラッシュバックから抜け出せた理由
振り返ってみると、僕がフラッシュバックから抜け出せたのは「向き合い方を変えたから」だと思います。
- 受け入れることから始めた:無理に忘れようとしなかった
- 外に出すことを覚えた:書く、話す、動くことで発散
- 環境を整えた:睡眠や生活習慣を見直した
- 一人で抱え込まなかった:人とのつながりを大切にした
- 時間をかけることを許した:急いで回復しようとしなかった
完全に忘れる必要はない
今でも時々、元妻の夢を見ることがあります。
でも以前のように苦しくはなりません。
「ああ、また夢に出てきたな」と思って、起きて顔を洗って、普通の一日を始められる。
それで十分だと思っています。
同じように苦しんでいる方へ
もしあなたが今、同じようなフラッシュバックに苦しんでいるとしたら、こんなことを伝えたいです。
- 自分を責めなくていい:苦しいのは心が正常に反応している証拠
- 時間が解決してくれる:必ず楽になる時が来る
- 小さなことから始める:完璧を目指さず、できることから
- 一人で抱え込まない:誰かに話すだけで楽になることもある
- 今の自分を大切にする:回復のために必要な時間とケアを自分に与える
この記事で紹介した方法が、全ての人に効果があるとは限りません。
でも、何か一つでも「試してみよう」と思えるものがあれば嬉しいです。
あなたの心が、少しずつでも軽くなっていくことを願っています。
同じような経験をした一人として、あなたの回復を心から応援しています。
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